今年の夏は観劇三昧…新宿・花園神社で39年続いてきた「椿組」野外劇終了に感慨ひとしお
2日間で仮想定規「百こ鬼び夜と行く・改」、流山児★事務所「叛乱のオペラ」、椿組「かなかぬち~ちちのみの父はいまさず~」とアングラ3本。共通するのは「白塗り」「はだけた着物」「歌と踊り」「時代を照射するエネルギー」。河原乞食と呼ばれた役者の原点。先日亡くなった唐十郎氏の影響がそこここに。
とくに椿組はアングラの雄・外波山文明氏が39年間続けてきた新宿・花園神社境内での野外劇。ついに今年で野外は終わるそうだ。
南北朝時代の奈良。楠木正成を名乗る盗賊集団の頭領(山本亨)と女頭領(松本紀保)。いやこの紀保ちゃんがよかった。白石加代子かと思った。最終公演にふさわしい大スペクタクル。客席も超満員。隣の席には相島一之くん、先日までここで新宿梁山泊テント芝居「おちょこの傘もつメリーポピンズ」に出てフライングしていた中村勘九郎くん(まるで平成中村座の勘三郎みたいだったが、考えたら唐十郎を見て作ったのが中村座だから、先祖返りが何度も行われているのだ)、そして渡辺えりさんも。みんなテントの最後を見届けたいのだ。
ラストシーンで物凄い風が吹いてきた。野外の醍醐味。唐さんが吹かせたのかも。
外波さんお疲れさまでした。