堀越麗禾が放つ目線の細かい動きとしなやかな存在感は、日本舞踊で培われたからこそ
今回は注目度の高い日曜劇場で、しかも阿部寛の娘役という重要なポジションに抜擢された堀越麗禾は、日本舞踊で培われた、しなやかな存在感と目線の細かい動きを見せていて印象的だ。
女優の中には子どもの頃から日舞をやっていた人も多く、主演級では田畑智子、仲里依紗、土屋太鳳らが挙げられる(演技に力強さを感じさせることが共通点か)。
女優にとっての日舞のメリットとしては、時代劇での着物姿の美しさが連想しやすいが、それ以外に現代劇でも手の指先からつま先まで意識して演じることや視線の使い方のうまさがアドバンテージとして確実に大きい。
老若男女の視聴者が子役時代から見てきた芦田愛菜を「親戚のおじさん・おばさん」の気持ちで見守ってしまうのと同じように、堀越麗禾の成長を、凛とした存在感に両親から受け継いだ要素を感じつつ、やさしく見守っている人が多い気がする。
ふとしたときに見せる母の面影から、そういえば、彼女のお母さんの仕事場も、「キャスター」の舞台と同じニュース番組のスタジオだったなと、記憶を心の中でなぞりながら……。