がん克服の竹原慎二さん 退院後のビールに“生きとる”実感
で、3年前の春ごろからじゃな。1日10回もトイレに行く頻尿だったり、オシッコの時に違和感があっての。時々、熱も出た。心配して診てもろうたら、最初に膀胱炎、2回目は前立腺炎という診断。じゃが、どうもおかしい。結局、別の総合病院行ったら、「浸潤性膀胱がん」。それが一昨年2月3日、節分の告知じゃ。
当日、病院から真っすぐ池上本門寺へ行って節分の豆まきにゲストで出たんじゃが、頭の中は「がん」の文字でいっぱい。今振り返っても、その日のことはなーんも覚えとらんからね。しかも精密検査を進めていくうちに、リンパ節に転移したりして、「5年後の生存率40%以下」言われたけぇ、はぁ目の前真っ暗よ。
■退院後のビールに「ホッとした」
自宅は13年に新築したばかりで、住宅ローンがまだ30年残っとった。子供は高校生と中学生。死ぬわけにはいかんのよ。ほんでも抗がん剤の副作用で髪の毛は抜けるし、体重は87.8キロから76キロまで落ちてもうて、すっかり別人よ。泣いた、ホンマ、泣いた。
それからありとあらゆる治療法を試して、女房や畑山のおかげでいい医師と病院に巡り合えて、6月12日に手術。それが無事成功したけ、今もこうやって生きとるってわけじゃ。