著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

大塚署での取り調べは「太陽にほえろ!」談義で盛り上がる

公開日: 更新日:

 皮切りは、当時まだたけし軍団の一員であった大森うたえもんだった。

「『太陽にほえろ!』のドラマだとマカロニ(萩原健一)やジーパン(松田優作)、スニーカー(山下真司)とか、それぞれニックネームがありますよね? 刑事さんたちは、そういうのあるんですか」

「えっ、いや、別にそういうニックネームってのは……」

「ダメですよ、これから取調室で1対1で向かい合うんですから、そういうの絶対にあった方がいいですよ、ね、みんな?(うなずく一同)。フレンドリーな方がペラペラしゃべりますよ」

 そんな不思議な持論を繰り広げ、「『革靴』でどーかな? そこの刑事さん」と言うと、グレート義太夫が若手の刑事さんが履いていた黒いピカピカの革靴を指していたのだった。「いや、スニーカーのパクリみたいでカッコ悪いよ、髪形から『七、三』(七、三分けでした)は……」と松尾伴内。そうなると、もうハチの巣をつついたように「色白は?」「ポッチャリ刑事がよくない!?」とニックネーム論争が始まり、取り調べどころではなくなっていったのだった。 

(つづく)

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