33年前の「フライデー襲撃事件」で報じられなかったこと
写真週刊誌「フライデー」が報じた「闇営業」から、あの吉本興業がテンヤワンヤの大騒動。それは日本中の注目を浴びることになったが、フライデーが関わる大事件の元祖は今を遡ること33年前、1986年12月9日未明にビートたけしとたけし軍団11人が発行元の講談社に殴り込んだ「フライデー襲撃事件」に他ならないのだ。
事件の概要はすでに多くの記録として詳細に残されているので、改めてここに記することはあえて避けるが、たけし軍団の一員であり、襲撃犯のひとりとしてあの歴史的(?)事件を振り返ってみようと思う。
当時のマスコミ報道は「暴行傷害」「傘」「消火器」「現行犯逮捕」などの物騒な言葉が飛び交ったが、事実は小説より奇なりで、編集部での乱闘の部分を除けば、その前後はなんとものんびりとしたものであったというのが真実なのだ。
■警備員は「ご苦労さま」と丁寧に頭を下げた
例えば、これなども報じられていないと思うが、深夜3時ごろ、たけしさんの麹町のマンションに集合し、3台のタクシーに分乗し、音羽の講談社に着いた12人……。