東大刺傷事件 名古屋在住高校2年生の犯行を「受験生」と報じたメディアのとんちんかん
15日午前、大学入学共通テストの会場となっていた東京大学(東京都文京区)のキャンパス前の路上で、受験生ら3人が刃物で切り付けられた事件は衝撃だった。
警視庁は殺人未遂容疑で名古屋市在住の高校2年生の少年(17)を現行犯逮捕したが、“大誤報”と受け取られかねないトンチンカンな報道をしていたのが大手メディアだった。
NHKは<捜査関係者によりますと、切りつけた受験生は17歳とみられ、その場で取り押さえられて殺人未遂の疑いで逮捕されたということです。(中略)警視庁は何らかのトラブルがあったとみて詳しい状況を調べています>と報道。フジテレビは<刺したのは17歳の高校生の男子生徒で、東大の敷地内で身柄を確保され、殺人未遂の現行犯で逮捕された。この高校生は、名古屋市在住で、受験生かどうかは分かっていない>といった具合だ。
大学入学共通テストの試験場は全国の国公私立大学が中心で、一部の高校も会場となるが、現役生なら受験場所は高校の所在地で決まる。浪人生でも、出願時に記入した住所から会場が決まるわけで、名古屋市在住なら男子高校生が東京大学会場に受験に来ることはまずない。そもそも「高校2年生」が受験生であるはずがないのだ。