吉永小百合さんも要注意? 手首の骨折は“ドミノ”のサイン
萩野医師によれば、「骨折程度で済んでよかった」と安心するのはとんでもないという。骨折、中でも大腿骨近位部骨折を起こすとADL(日常生活動作)が低下し、認知症のリスクが高くなり、死亡率も高くなる。
「研究では、骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折はその他の骨折より明らかに死亡率が高いという結果も出ているのです」
■大腿骨周辺の骨折で死亡率急上昇
超高齢化社会で、骨粗鬆症患者は急増している。ところが、1300万人ともいわれる骨粗鬆症患者のうち、治療を受けているのは20~25%ほど。自分が骨粗鬆症だと認識していない人も多い。
加齢とともにだれもが骨の強度は落ちるので、自分がどの段階にいるか、積極的な治療を受けるべきかどうか、まず知ることが先決だ。
骨粗鬆症のサインとしては、「重いものを持つと腰が痛む」「立ち上がる時に腰が痛む」「起き上がる時に腰が痛む」「身長が縮んできた」「背中が曲がってきた」「転倒してしまった」などがある。
しかし、腰痛は「以前からずっと」という人も多いだろう。高齢者といわれる年代になっても気持ちや見かけが若々しい人がほとんどの時代、該当する項目があっても、「まさか、自分が」と打ち消す人もいるはずだ。