「いきみ」で血圧急上昇 冬の便秘が心臓のトラブルを招く
実際、日本でも米国でも、「便秘の人は、そうでない人に比べて心血管疾患を発症するリスクが高い」という報告があります。便秘といきみが、心筋梗塞などの命に関わるような心臓疾患につながりかねないのです。
心臓にトラブルがあって、普段から薬を服用している患者さんは、さらに注意が必要です。心臓の治療に使われる薬には、副作用として便秘を起こすものが多いからです。
慢性心不全の治療などで使われる利尿剤は、体内の水分を尿として強制的に排泄させます。すると、減少した水分を補うために大腸からの水分吸収が促進され、大腸内の水分が減って便が硬くなり、便秘を引き起こします。心臓の負担を軽減させるために水分摂取制限が行われる場合も多いので、さらに便秘になりやすい状態になってしまいます。
代表的な降圧剤のカルシウム拮抗剤は、平滑筋を弛緩させる作用があります。平滑筋は腸管にも存在しているので、排泄のための腸の蠕動運動に不調を来し、便秘を起こす副作用があるのです。
■積極的に野菜や玄米といった食品を