不老不死にまた一歩近づいた医学

公開日: 更新日:

 これほど医学が発達しているのに、「なぜ人は老化するのか?」「寿命があるのか?」は、いまだに分かっていません。

 ハッキリしているのは、加齢に伴い、60兆個ある細胞の設計図である遺伝子が細胞分裂した際、コピーミスを起こし、細胞死や細胞損傷が起きて体の機能が損なわれることです。

 そのメカニズムの解明に向けて世界中の研究者たちが挑んでいますが、ハーバード大学医学大学院を中心とした研究チームが新たな発見をしました。

 DNA(遺伝子の本体となるデオキシリボ核酸)の老化や修復に関わる「NAD」(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド=酸化還元酵素と結合して働き、水素原子を受け取り、水素伝達の役割を果たす)の仕組みを明らかにしたのです。しかも、この仕組みを応用したマウス実験で、放射線で傷ついたマウスのDNAの修復能力を高めることに成功したというから驚きです。

 同じ研究チームは以前、生後2歳のマウスにNADを投入し、同6カ月のマウスの状態に戻すことに成功。「老化プロセスを停止させ、さらに細胞を若返らせた」として世界を驚愕させました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド