B型肝炎と共に30年 石川ひとみさんが語る偏見との格闘

公開日: 更新日:

 勇気を振り絞って新たなことにチャレンジしようと通い出した水泳教室でも、「子供にうつるから石川さんをやめさせてほしい」と父兄からお願いがあったと聞かされ、とてもショックでした。プールや温泉では絶対にうつらないんです。ただ、立場を逆にして考えたら、自分の子供を守りたい一心なので仕方ないかなとも思いました。

「もう立ち直れない」「もう涙も出ないよ」というくらい泣いたこともあります。でも半面、「私は堂々と生きなくちゃ」と思う“底力”も持つことができました。

 この病気は自己管理と症状が比例しないので、どれほど気を付けていても発症は予測できません。怖いですけど、腹をくくりました(笑い)。今は血液の数値も安定していて本当に普通の生活を送っています。肝臓治療の薬も一切飲んでいません。病気に振り回されるのではなく、病気よりも優位に立って、病気と共存していくことが大事かな。

▽いしかわ・ひとみ 1959年、愛知県生まれ。78年に歌手デビュー。81年「まちぶせ」が大ヒットし、NHK「紅白歌合戦」に出場する。活躍を広げる中、病気を発症し休業。復帰後に結婚し、活動を再開した。昨年、CDアルバム「ザ・ピーナッツトリビュート・ソングス」に参加。著書に「いっしょに泳ごうよ」がある。ライブ活動に加え、心と体の健康に関する講演活動も行っている。来年デビュー40周年を迎える。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”