診断に7年…漫画家・島津郷子さんとパーキンソン病の闘い

公開日: 更新日:

 初めは大学病院の神経内科で「過労」と診断されました。当然ですが、処方薬を飲んでも手の震えは悪化するばかりでした。その後、別の病院の精神科を訪れると「うつ病」と診断され、抗うつ薬を処方されました。でも精神的な不安はますます募り、震えはひどくなりました。そして、02年に連載を中断し、長期休暇を余儀なくされたのです。

「自分はパーキンソン病なのではないか」と確信を抱くようになったのは、05年に「パーキンソン・ノイローゼ」と診断されて入院した精神科病棟がきっかけでした。3カ月半、いろいろな薬を試す中、ある薬を飲んだときに手の震えが止まる感覚を覚えたのです。「マドパー(L・ドーパ)」という薬で、後に「これが効いたらパーキンソン病」とされる薬だと知ったのです。

 でも、行く先々で診断されてきたのは心身症、うつ、不安神経症、脅迫神経症、解離性障害……。精神科病棟を退院した後もそれは続きました。しかも、「パーキンソン病の権威」といわれる医師の診断でもパーキンソン病の疑いを否定されてしまったのです。それがまるで“お墨付き”のようになって、ほかの病院で半月以上入院してつらい検査をしても、同じ結果しか出ませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動