食事+果物で血糖値の上昇緩やかに 食べ過ぎ防止で減量
果物は糖分が多いから太りやすい? 臨床栄養実践協会理事長の足立香代子先生に聞きました。
「果物が太りやすいというのは古い説です。現在、アメリカの糖尿病学会では、果物を1日300グラム食べることを推奨しています」
その理由は、果物に多く含まれる「果糖」が血糖値を上げにくいタイプの糖だから。血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌します。すると余った糖の一部が脂肪として蓄積され、肥満につながってしまうのです。
その点、果物は血糖値の上昇が緩やかなので比較的安心です。
また、果物をたくさん食べる人はⅡ型糖尿病になりにくいというデータもあるそうです。
「食事に果物をプラスすると、食後血糖値が上がりにくくなり、下がり方も緩やかになると考えられます。血糖値が安定していれば空腹になりすぎることがないので、食べすぎを予防できます」
逆に血糖値が乱高下していると、糖尿病だけでなく、動脈硬化症や認知症のリスクまで高まります。多少カロリーがプラスされたとしても、果物を食べるメリットは大きいというわけ。
「果物の中では、食物繊維が豊富なキウイがおすすめです。食物繊維は血糖値の上昇を抑える働きがあります」
キウイはビタミンCやカルシウム、カリウムの含有量もトップクラスの優秀なフルーツ。食後のデザートは、キウイ1個で決まり!