世界が注目 完治困難な「好酸球性副鼻腔炎」の新たな治療概念

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 そのため、喘息を合併する慢性副鼻腔炎の患者の重症度を、CTを用いて分類すると、「慢性副鼻腔炎の重症度」「血中の好酸球数」「喘息による痰の中の好酸球数」はすべて相関関係にあるという。

「つまり慢性副鼻腔炎、特に好酸球性副鼻腔炎をコントロールするには喘息のコントロールが欠かせないのです」

 野中医師らは、呼吸器内科の医師による喘息の評価のもと、それが不十分であれば喘息の治療を強化し、好酸球性副鼻腔炎の治療成績を上げている。ただ、これが今、どこでも行われているわけではない。

「喘息は症状が出ていないから治った、というわけではありません。呼吸困難が起こらなくても、継続した治療が必要です。ところが、治療を途中でストップしている患者さんも少なくない。喘息の症状が出ていなくても、治療が不十分であれば、好酸球性副鼻腔炎の改善もなかなか見られません」

「one airway, one disease」の概念のもとに、耳鼻咽喉科医と呼吸器内科医が情報を共有し、しっかり治療に当たることが重要だと、野中医師は指摘。

 好酸球性副鼻腔炎の患者には、再発を繰り返すたびに手術を受ける人もいるが、そうしなくても、症状をうまく抑え込むことができる可能性がある。

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