「健康的な入浴法」と「ミネラル入りむぎ茶」でヒートショック対策を
11月26日は「いい風呂の日」。この時期になると、お風呂にゆっくり浸かって疲れを取りたいという人が増えること、そして11と26で「いい風呂」と読む語呂合わせから日本浴用剤工業会が制定した。
これからの時期にはお風呂は何よりのリフレッシュになるが、意外と知られていないのが正しい入浴法。特に冬は入浴時の「ヒートショック」による事故が多発するだけに注意が必要だ。
見逃せないデータがある。東京都福祉保健局東京都監察医務院が調べた、平成24年~28年の5年間の月当たり平均件数で見た東京23区における入浴中の死亡事故件数だ。それによると1月が256件で最も多く、以下12月、2月の順となっており、事故件数が最も少ない8月が36件であることからも冬場に集中していることがよく分かる。その主な要因は「ヒートショック」と言われており、1年間にヒートショック関連で入浴中に急死した人は約1万7000人にも達しており、その数は交通事故による死亡者の3倍をはるかに超えているというから怖い話だ。
入浴を医学的に研究している東京都市大学人間科学部の早坂信哉教授に、入浴時に何に気をつければ良いのか、健康的な入浴法について聞くと、3つのポイントを挙げてくれた。
1.お湯の温度は40度
40度のぬるめの温度は副交感神経が刺激され、心身ともにリラックスさせ、血圧が下がるなどの効果がある。一方、42度を超える温度のお湯に浸かると血圧が上昇、また、血液の粘度が上がり血栓ができやすくなるなどのヒートショックを起こしてしまう危険性が出てくる。
2.入浴時間は10分
お風呂に浸かることで得られる温熱効果によって、血液の流れが良くなり、新陳代謝が活発になることで老廃物が排出されるなど健康に効果的。しかし、40度でも10分以上の入浴は体温が上がりすぎ、冬でも浴室熱中症になる危険がある。
3.半身浴より全身浴
体が温まって血流がよくなるので、冷えの改善に効果的。