写真家・加納典明さんは手術4度 恐怖より興味で前向きに
オレは“勢いの人”でもあるけど(笑い)、こと病気に関しても徹底して「前向き」。そしてその裏付けは常に持っている。やっぱり、人がやらないことをやるからにはそれなりのリスクを背負うから、そのための考えがないとダメなんだよ。だから、病院のことも、医師の実績もちゃんと調べるよ。当然のことだね。
それに、ひとこと言いたいのは医師との関係だ。インフォームドコンセントもたしかに重要だが、医師にも人故の個性や能力がある。基本、医師という職能でしかないわけだから敬意を払うのは当然としても、畏敬することは必要なく、対等の人間関係をもって対しなさいということ。そして、自身の病んだ状況をトコトン理解できるまで話すことだね。下手な遠慮は死を招くよ。
■「病気も生きていることそのものだ」と捉える
40歳から年1回、人間ドックを受けているのも裏付けのひとつ。定期的に調べているから、時に病気が発見される。2009年には「初期の胃がん」が2回見つかり、いずれも内視鏡手術で切除した。翌年には「頚動脈狭窄症」で頚動脈内膜剥離手術を受けた。