肺がん根治目指す 初の免疫チェックポイント阻害剤が登場

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■Ⅲ期の非小細胞肺がんを対象

 免疫チェックポイント阻害剤は、抗CTLA―4抗体の「ヤーボイ」を皮切りに、抗PD―1抗体の「オプジーボ」と「キイトルーダ」が発売され、今年4月からは抗PD―L1抗体の「テセントリク」が加わった。ヤーボイを除く3剤はⅣ期の非小細胞肺がんも対象にしているが、イミフィンジは同じ非小細胞がんでも少し違う。国際医療福祉大学病院内科学の一石英一郎教授が言う。

「イミフィンジの最大の特徴は、抗がん剤や放射線治療を終えたⅢ期の非小細胞肺がんを対象にしている点です。Ⅲ期の非小細胞肺がんは、放射線療法と抗がん剤を使った化学療法が標準治療ですが、ここ20~30年はほとんど治療法に進歩はありませんでした。その意味でこの承認は画期的なことであり、早いステージで幅広い適応がなされることにより、今後のがん治療においてより多くの方に効果が期待できるようになってくる可能性があるのです」

 一般に後で発売される薬は最初に認可された薬より厳しい審査基準や臨床試験を経て承認されることが多い。それらをクリアしたイミフィンジは、従来の免疫チェックポイント阻害剤と同等以上の期待がかかるのは当然だ。新薬はどのようにしてがんを抑えるのか?

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