塩分控えめ「機能性塩」使用を注意しなければならない人
減塩パン、減塩漬物、減塩ラーメン……。いま、世を上げて減塩運動が行われている。目的は高血圧予防。塩分(ナトリウム)を取り過ぎると血液のナトリウム濃度を一定に保とうとして水分を取る。すると、血液量が増え、末梢血管の壁にかかる抵抗力が高くなり、血圧を上げる。ならば、塩分である塩化ナトリウムの摂取量を減らせばいい、という理屈だ。
その影響で最近人気になっているのが、おいしさは変わらず「塩分控えめ」をうたう機能性塩だ。しかし、この機能性塩を取り続けることは一部の人にとって危険ではないのか、という声がある。どういうことか。
本来、塩の成分のほとんどは塩化ナトリウムだ。機能性塩はその半分を塩化カリウムで補っている。
カリウムには利尿効果があり、尿の排泄と共にナトリウムを排泄し、血液量を少なくすることにより血圧を下げる働きがある。塩化カリウムは苦味のある塩味をもつ。これが機能性塩の味を大きく変えず、血圧を下げられる仕組みだ。
しかし、この「塩分控えめ」の機能性塩は健康な人はまだしも、腎臓の機能が低下している人が使うのは問題があるという。