自発的に勉強する子を育てるのに「やってはいけない」こと
「条件刺激は逆効果で、だんだん嫌になります。勉強に対して叱る、注意をするも条件刺激で、最初は書くのが嫌だから宿題が嫌だ、そのうち数学も丁寧に書かなくてはいけないから嫌だ、となっていきます」(道地氏)
こうならないためには行動の「ABC」を知り、「C」を変えることだ。行動の「A」は「~の時に」(先行条件)、「B」は「~したら」(行動)、「C」は「~だった」(結果)。たとえば、「宿題の時間の時に(=A)」「文句を言いながらもやり遂げたら(=B)」「お母さんが、宿題をやり遂げたことを褒めてくれた(=C)」。
「『褒めてくれた』ということがBの行動の強化子になります」(道地氏)
“強化子”とは心理学で使われる言葉で、要は、「よーし、やろう」と思わせるもの。もし、この行動の「C」の部分が「文句ばっかり言って答えが間違ってばかりじゃない」「宿題をやるのは当たり前でしょ」などと叱る内容であれば、「よーし、やろう」とは思わなくなる。
「心から褒め、それが本音であることが重要です。ネガティブなことはスルーして、明確に、肯定的に褒める。『静かに見守る』は、子どもに『何も言われないからやらなくていいか』と思わせかねません」(道地氏)