伊奈かっぺいさんは脳梗塞で「病気ネタがたくさんできた」
1つだけ自慢できるのはたばこをやめたことです。それまでは1日にハイライトを2~3箱吸っていました。主治医の女医から「すぐにやめろとは言わないけれど、徐々に減らしてください」と言われました。男の先生だったら「だんだん減らしてください」って言うんでしょうね。女性はジョジョに、男性はダンダン……(笑い)。
まあ、これはトークのネタですけど、退院してすぐたばこ屋に行きました。生粋のハイライト派で、それより軽いのはすべてマズイから嫌いなんです。でも、あえてそのマズイやつを5種類ぐらい買って吸い続けました。すると1カ月後、「こんなにマズイならもうやめよう」となって、それ以来、一本も吸っていません。本当にそれだけは自慢です。
入院中はやること見ること初めてなことばかりで、おかげさまで病気ネタがたくさんできました。1枚になった舌も健在で、毎日ジョークとダジャレしか言っていません(笑い)。
(聞き手=松永詠美子)
▽いな・かっぺい 1947年、青森県生まれ。68年に青森放送に入社。在籍中の77年に津軽弁で詩を朗読するアルバム「消しゴムでかいた落書き」を発売。