著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

E・ジョンは失禁を告白 前立腺がんの手術後はオムツ生活に

公開日: 更新日:

 驚いた方も多いでしょう。英国の人気歌手エルトン・ジョン(72)が2年ほど前に前立腺がんの全摘手術を受けていたと報じられました。幸い早期で完治しているようですが、手術10日後には、手術の合併症の尿漏れ対策で、大人用オムツをはいて米ラスベガスのステージへ上がり、演奏中に失禁していたと明かしているのです。

 詳細は現地で販売された自伝「ME」に告白したものを英紙が伝えています。「これまでステージでいくつものばかげたものを身につけたが、大きなオムツをつけたことはなかった」と記述しているそうで、ショックな様子がうかがえます。私も膀胱がんの内視鏡手術後に尿漏れ対策でオムツをあてましたが、プライドに傷がつきました。

 予測値では、前立腺がんの罹患数が2020年に10万人を超え、男性のトップになるとみられています。

 英国のカリスマのようなケースは他人事ではないだけに、今回は前立腺がんの手術による合併症について説明しましょう。

 男性の排尿は、尿道括約筋と前立腺が調節しています。そこで注目が、前立腺がんが生じる部位です。多くは、尿道括約筋と接する下側で、そうすると、手術では尿道括約筋からはがすような操作を行うことが多くなるため、尿道括約筋が障害されやすい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動