膝が痛いが手術はイヤだ…注射1本でOKの新治療PRPとは?

公開日: 更新日:

「新しい治療で、長期的な効果は分かりません。当院で使う高濃度のPRPの場合、欧米の臨床試験では保存療法が効かなかった変形性膝関節症の患者に1回注射すると、プラセボ(偽薬)群と比べて明らかに有意差があり、PRPの群は痛みが軽減した状態が1年半ほど継続しました」

 変形性膝関節症は関節がデコボコになって炎症が起こり、痛みが生じる。進行すると膝が変形し痛みが増す。進行度をグレード0から、最も重いグレード4の5段階に分類するが、臨床試験の対象になったのはグレード2~3の人。

「グレード2~3の人で疼痛スコアが平均して半減。膝が変形したグレード4でPRP療法を希望する人には、『PRP療法で膝の変形は治りません。ただ頻度は低いが痛みが軽減する人もいます。またグレード2~3より進行しているので、痛みの軽減も半分まではいかないでしょう』と説明しています」

 再生医療にはもうひとつ、「幹細胞医療」がある。自ら増殖し、骨・筋肉・脂肪などさまざまな組織になる幹細胞を採取し、膝の患部に注射する。主に行われているのは脂肪から採取する脂肪幹細胞移植だ。PRPよりもっと新しい治療法で、現段階で判明している痛み軽減の継続期間は半年。保険適用外で病院にもよるが通常150万円以上かかることが多い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」