HIVは治療すればうつらない「検出限界値未満」になればOK
この状態をさらに最低6カ月以上持続できていれば、性行為でパートナーにHIVを感染させるリスクはゼロになります。この状態が「U=U」です。
性交の相手が男性でも女性でも、膣性交、アナル性交、口腔性交でも、HIVに感染するリスクはありません。国際的には血液中のウイルス量が「200コピー/ミリリットル未満」を検出限界値未満と定義していますが、日本では「20コピー/ミリリットル未満」としている場合が多いようです。
「U=U」のエビデンスは、海外の数々の大規模研究で証明されています。3つの大規模研究の結果を合わせただけでも、合計約13万回のコンドームなしの挿入を伴う性交を行っても、一例もパートナーへHIVが感染した症例はなかったとされています。
ただし、「U=U」は決して「コンドームなしでよい」という意味ではありません。性感染症は、梅毒、ヘルペス、クラミジアなど他にもたくさんあります。予防のためにはコンドームの使用が大切です。