脳梗塞を疑うポイント3つ 1つでも突然起こればすぐ救急車
そして3つ目は、顔面の片方に麻痺が起こる。3つのうち1つでも突然起こったら、要注意だ。「突然」というのは、「昨夜寝るまでは何ともなかったのに、起きたら3つのうちどれかがあった」というケースも含む。すぐに救急車を呼ぶべきだ。
「心筋梗塞なら胸の痛みがあるので、たいていの人はすぐに救急車を呼びます。しかし、脳梗塞は痛みがありません。だから、『もう少しすれば治るだろう』と考えてしまいがち。高齢者では、救急車を呼ぶのに抵抗を覚えがちなのもあるでしょう。しかし、1分1秒でも早く病院に行かなければならない、緊急性のある状況なのです」(植田医師=以下同)
■痛みなし、症状がすぐ消える…それでも油断禁物
場合によっては、「片方の手が使いづらくなる」「ろれつが回らなくなる」「顔面の麻痺」といった症状が、数分間で消えることがある。
しかし、これも脳梗塞が疑われる。脳の血管に詰まった血栓(血の塊)が小さく、いったん脳血管が詰まっても、その後、血栓が流れて血管の詰まりが解消されるため、すぐに症状が治るのだ。