あなたの秋の不調はもしかして「寒暖差疲労」かもしれない
この夏の熱帯夜がまるでウソのように、このところ気温が低下している。日を追っての急激な寒暖差に体が追いつかないという方も多いだろう。また、一日24時間の寒暖差も激しい。気象庁のデータから東京都千代田区周辺の寒暖差を見てみると、10月2日の最高気温は26・7度、最低気温は16・2度。その差は10・5度だ。35度を超える猛暑日の感覚が消えていない体にとって、26・7度の気温はともかく16・2度という気温は快適とばかりはいっていられない。
こうした急激な寒暖差は体の不調を招きやすい。暑い夏の生活習慣のままに薄着で寝てしまったり、水分摂取量を抑えずにいたりすると、寝つきが悪くなったり、寒さで安眠できなかったり、頻尿に悩まされたりする。さらに「風邪」「食欲不振」「胃腸の不調」「イライラ」「倦怠感」といった症状を招くことも少なくない。
これは「寒暖差疲労」と呼ばれる症状だ。暑ければ自然に汗をかくが、これは人間には体温調節を行う機能がもともと備わっているからだ。自律神経がその役割を果たすのだが、正常に機能するためにはかなりのエネルギーを要する。当然のことながら、寒暖差が激しければ自律神経を働かせるために必要なエネルギー量も増す。これが疲労につながるというわけだ。