「ラジカル・セルフケア」コロナ禍の米国で利用者が増加中
コロナ禍の真っただ中で明けた新年、アメリカ人は今年の抱負にセルフケアを挙げた人が少なくありません。中でも注目されているのが「ラジカル・セルフケア」です。
セルフケアは自分の体や心を自分自身でケアすることで、エクササイズからダイエット、バスタイムでのリラクセーションなど、幅広い内容を含んでいます。コンセプトとしてはそれほど新しいものではありませんが、コロナ禍でこれまでと生活環境が大きく変化し、強いストレスを感じたり、うつになる人も増えている中で、こうした環境から自分をもっと積極的に守っていこう、一歩進んだセルフケアをやっていこうというのがラジカル・セルフケアです。
方法はその人のコンディションやニーズによって異なるものの、よく言われるのはまず「自分中心に考える」こと。特に女性は子供や夫の健康を優先して考えがち。しかし、誰かの面倒を見ようと思ったらまず自分のケアをしっかりしなければならない。それを優先させるのに罪悪感を感じる必要はない、というのがラジカル・セルフケアの前提条件です。
一例を挙げると、まず「メディテーション」。いわゆる仏教の瞑想で、ストレスを軽減し集中力を高めます。仕事の効率も上がるということから、2012年から17年の間にメディテーションする人が3倍に増えたという数字もあるほどです。中でもアプリの人気は高く、最大手の「Calm(カーム)」は2020年だけで6000万人がダウンロードしたと報告されています。
また、「マニフェステーション」も人気。やり遂げたいこと、手に入れたいものを、メディテーションを通じてリアルにイメージして実現しようというものです。日本の「引き寄せ」にも似ていますが、場合によってはキャンドルをともすなどスピリチュアルな要素も加わってきます。