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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

新型コロナで米国の平均寿命が第2次大戦以降最大のマイナス

公開日: 更新日:

 CDC(米疾病対策センター)が昨年末に発表した2019年のアメリカ人の平均寿命は78・8歳で、その前の年に比べ0・1年上昇しました。ここ数年、オピオイド系麻薬の過剰摂取死により寿命が縮まる傾向にあったのに比べ、わずかながら久々のリバウンドとなりました。

 ところが、コロナ禍の今年はそれを帳消しにするどころか、第2次世界大戦以来の最大の下げ幅になることが予想され、新年早々アメリカ人にショックを与えています。

 現在までに分かっているのは昨年8月までのデータによる試算で「マイナス1年半」という数字が出ています。これが最終的には2~3年のマイナスになると予想されていて、第2次世界大戦中だった1943年の「マイナス2・9年」以降、最大の下げ幅となりそうです。

 ちなみにスペイン風邪が猛威を振るった1918年には、平均寿命は11・8年も下がってアメリカ史上最悪の記録となりました。これはコロナに比べて子供の死者が多かったためで、平均寿命に大きな影響を与えたとのことです。

 では、コロナの影響を考えてみると、まずアメリカ人の2019年の死因のトップは心臓病で66万人、2位ががんで60万人、3位がドラッグの過剰摂取なども含む事故死で17万3000人でした。2020年はコロナ死者が32万人を超えていますから、死因の3位になることは確実とみられています。

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