厚労省のワクチン承認・使用手続きはどうなっているのか
「免疫原性は、接種した人の血清中の抗体価が感染や発症を防ぐレベルに達した人の割合を見て判断します。また、臨床試験での有効性とは、接種群と非接種群の発症率の差を比較し、ワクチン接種によってリスクが10分の1近くになることです」
特例が認められると、臨床試験以外の承認申請資料を承認後に提出できる。だから早期の承認が可能になる。
現在、日本ではほかに米モデルナと英アストラゼネカが承認される予定だ。ワクチン開発から承認・使用許可までのスケジュールは世界共通で決められているが、どの段階でGOを出すかは各国の専門機関の判断に委ねられる。
「特例制度の前提として、対象の医薬品は日本と同等の水準で、品質や有効性、安全性を確保する承認制度のある国のものと定められています。日本は承認や使用許可の基準が米国やEUと同一ですから、そこがファイザーが承認された理由として大きいでしょう」
【Q】日本が特例制度を設けたのはなぜか。ワクチン開発から販売まではどのくらいかかるのか