病気を媒介するマダニは体重の100倍の血を吸う吸血性のダニ
マダニには、種類によって好みの寄生場所があることが分かっています。日本紅斑熱などを媒介するヤマトダニは顔に寄生することが多く、とくに眼瞼を好みます。ある日、顔や眼瞼に新しいほくろのようなものができたと思ったら、実はマダニだったということがあります。同じく日本紅斑熱を媒介するカサゴキララマダニは下半身、とくに陰部を好みます。男性の場合、亀頭に寄生された例が数件報告されています。
とはいえ他のマダニも含めて、全身いたるところに寄生します。山林や緑豊かな公園などに行った後は、入浴のときに全身をよくチェックするべきです。犬や猫の毛にしがみついていたマダニが、家庭内で人に寄生することもありますから、ペットを室内で飼っている人も安心はできません。
マダニかなと思ったら、素手で引きはがそうとせず、皮膚科に行って採ってもらうほうが安全です。口下片が皮下に残ってしまい、炎症などトラブルの元になるケースがあるからです。また感染症の心配もあるので、適切な抗生物質を処方してくれます。
これからのシーズン、とくにアウトドア好きな人は、くれぐれも注意してください。