コロナ禍の新生活が「難聴」のリスクを高める 30~40代で聞こえづらくなる人も
「現代社会は、いともたやすく聴力が落ちると考えた方がいい。意識して耳を傷めない生活を心掛ける必要があります」
前述の通り、難聴はよほど進まないと自覚しづらく、日常生活でも支障を感じない。だから、「自分は大丈夫」と思いがちだ。しかし、その「本当はちゃんと聞こえていない生活」を続けていると、将来、難聴で生活の質(QOL)が下がり、前出の通り、認知症へとつながりかねない。
「音量を下げ、ヘッドホンやイヤホンを長時間連続して使用しない。こまめに休憩を挟む。可能であれば、ヘッドホンやイヤホンの使用時間を1日1時間未満にする」
老親の聞こえの程度もチェックしたい。参考になるのが、〈別掲〉の項目だ(編集部作成、神崎医師監修)。
該当項目があれば耳鼻咽喉科を受診すべき。その後の進行を抑制できる。ひいては、認知症予防になる。
■老親の聞こえの程度チェック
▼ささやき声で話しかけると聞こえにくそう
▼聞こえの問題で喧嘩になることがある
▼ラジオやテレビの音が大きい
▼聞こえの問題で、集まりなどに出たがらない
▼レストランなど人が集まる場所では家族の会話を聞き取りづらそう
▼聞こえの悪さを指摘すると怒り出す