著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

保険適用から1年半の「乳がん予防切除」 卵巣がんにも要注意

公開日: 更新日:

 アンジーは母からその遺伝子異常を受け継ぎ、がん予防の点では父親からの正常なタイプのみが頼みの綱でした。

 アンジーのようにBRCA1の遺伝子異常があると、女性乳がんの発生確率が46~87%、さらに卵巣がんも39~63%に上るのです。

 変異がない女性が生涯に乳がんになる確率は9%、卵巣がんは1%ですから、遺伝子変異がある場合のリスクは突出しています。BRCA2に変異がある場合も、同様に高率です。このような状態は、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と呼ばれます。

 このタイプの女性は、両方の乳房にがんができたり、乳がんと卵巣がんを併発したりするため、アンジーのように乳がんの診断をキッカケに、もう一方の乳房や卵巣、卵管などの予防切除が検討されるのです。

 予防切除を保険で受けるには、条件があります。まず患者が遺伝カウンセリングを受けた上で切除を希望し、さらに遺伝に詳しい医師や乳腺外科医、または産婦人科医が参加するカンファレンスで治療方針を決めることです。そうすると、平均的な所得の方なら、高額療養費制度の利用で、自己負担は9万~10万円ほどになります。

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