膀胱(上)過活動膀胱は女性よりも男性に多い 医師が解説
つまり、週1回以上の尿意切迫感があるのが必須で、他の症状として頻尿や夜間頻尿が加わることがあったり、切迫性尿失禁が加わる場合があるというわけだ。
過活動膀胱の原因は多岐にわたるが、大きく「神経回路に異常がある場合」と「神経回路と無関係」の2種類に分けることができる。
神経回路に異常がある場合とは、基礎疾患によって排尿をコントロールしている脳の神経に異常が出て、症状が表れる。たとえば、脳血管障害、パーキンソン病や脳腫瘍による脳の障害、脊髄の病気、糖尿病による末梢神経障害、認知症、椎間板ヘルニアなど。過活動膀胱の改善には原因となる疾患の治療が必要になる。
■前立腺肥大の大半で合併
神経回路と無関係のもので男女共通なのは、膀胱血流障害、自律神経の乱れ、膀胱の老化、膀胱の慢性炎症、骨盤底筋群の筋力低下、メタボリック症候群など。女性特有の要因では、女性ホルモンの低下、骨盤臓器脱。男性では前立腺肥大症が関係する。原因がはっきりしないものが多いが、投薬や生活習慣の改善で症状が改善する場合も多く見られる。