長芋はほっくり食感を楽しむなら加熱、消化作用を期待するなら生で

公開日: 更新日:

 長芋といえば、必ず思い出すことがある。

 小学生の頃、母親が新作料理として、長芋をすりおろし、海苔で巻いて揚げたものを食卓に出してきた。今となっては居酒屋などでお馴染みのメニューなのだが、当時は揚げた長芋を食べたことがなく、「こんなん、嫌や!(←大阪出身のため関西弁です)」と激しく拒否。

 すると母親は、「新聞の料理欄で紹介してたやつやで」。「えっ、そうなん?」と記者は揚げた長芋にかぶりつき、「めっちゃ、おいしい!」。自分の分ばかりか、母親の分まで食べてしまった。最後に母親は、「新聞いうんは、嘘やで。お母ちゃんの創作料理や」。

「新聞」の一言で態度を変えるなんて、母親に申し訳なかった。好き嫌いの多かった記者になんでも食べさせようと、いろいろ工夫してくれていたのに。

 さて、その長芋だが、現在凝っているのは、加熱して食べること。皮ごと分厚く輪切りにし、白い面がきつね色になるまでこんがり焼いて塩を振って食べる。長芋を大きめに乱切りし、スープに入れるのもいい。この場合も、味付けは塩だけ。長芋がほっくりした食感になって、たまらん味わいだ。

 ただし、疲れている時や胃腸が弱っている時などは「生」で食べる方がいいらしい。長芋には、でんぷんを分解するアミラーゼなどの消化酵素が豊富に含まれているため、消化作用が期待できるのだが、肝心の消化酵素は熱に弱いとのこと。(和)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し