栄養価が高いアピオスは高齢者など食の細い人におすすめ
「アピオス」という名前の野菜があります。聞きなれない方も多いのではないでしょうか。栗や豆のような香りに、ジャガイモ、里芋とサツマイモを足したような食味の植物で、小さいジャガイモのような形をしています。原産地である北アメリカでは、先住民であるインディアンの主食、特に他の部族と戦うときの精力剤として食べていたそうです。
日本には明治初期にリンゴの苗木に交じって青森県へ伝わったとされ、もともと栽培していたホドイモと区別するためにアメリカホドと呼ぶこともあります。現在もアピオスは主に青森県で生産されており、その生産量は全国1位! 特に七戸地区などにあるJAゆうき青森管内で多く作られているそうです。
そんなアピオスには一体どんな栄養価が含まれているのでしょうか? 実は文部科学省が発行している日本食品標準成分表2020年版には、残念ながらアピオスの栄養価は載っていませんでした。
しかし、日本未病学会、農林水産省、JAゆうき青森などの情報があったので見てみると、アピオスの100グラム当たりの主な栄養価はジャガイモに比べて、エネルギーは約2.6倍、タンパク質は約3倍、食物繊維は約5倍、カリウムは約1.8倍、カルシウムは約30倍、鉄分は約4倍と栄養価が大変高い。食べ過ぎには注意ですが、食の細い方には大変有効な食材です。