池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【アナゴ】「肝」をパワーアップして「血」を増やし健康な爪を育む

公開日: 更新日:

 年を重ねるにつれて生じやすいのが、爪の変形によるトラブルです。シニアによく見られるのが「肥厚爪」。爪は加齢とともに伸びるスピードは遅くなり、厚みが増していきます。また、皮膚同様、乾燥が進んで硬くなってしまいます。さらに、運動量の低下も爪の変形の原因になります。爪は歩行によって下からの圧力がかかり、平らな形を維持しながら前方へ伸びていきます。ところがあまり歩かなくなると、爪は湾曲して伸びなくなってしまうのです。

 爪が厚くなると、靴が履けなくなったり、歩行時に痛む、足指に体重がかけられずに歩きづらいといった不調につながります。さらに巻き爪になりやすく、皮膚に食い込んで痛みや炎症を起こした「陥入爪」という状態になりかねません。重症化すると姿勢や歩き方も悪くなるため、足腰の痛みを引き起こしたり、転倒の原因になってしまいます。

 爪は体を支えて安定させたり、歩行時にはバランスをとる重要な役割を果たしています。生涯現役を目指すなら、たかが爪のトラブルと思わずに、ケアをすることが大切です。

 中医学において、爪は「肝」と呼ばれる臓器と関係が深いとされています。「肝の華は爪である」といわれ、肝の状態は爪に現れると考えます。よって、肝の働きが衰えると爪にトラブルが見られるのです。肝は血を貯蔵するとともに、全身の血流を調整する働きがあります。血の不足も、ひいては爪に悪影響を及ぼしてしまうのです。

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