高齢者や終末期患者の抗がん剤の飲み方を考える 在宅医療の名医が解説

公開日: 更新日:

 前回、高血圧糖尿病の薬は、年齢、体重、食べる量、運動量の変化に合わせて替えていくべきで、「一生同じように飲み続けなくてはいけない薬はない」という話を「しろひげ在宅診療所」(東京都江戸川区)の山中光茂院長に聞いた。山中院長は毎年200人を自宅で看取(みと)る在宅診療の名医である。では、加齢になるほど増えるがんの治療に欠かせない「抗がん剤」はどう考えるべきか。あらためて詳しく聞いた。

「末期がんや重度間質性肺炎などによる治療薬が必ずしも“延命”につながらないことを理解する必要があります」

 その多くは副作用が強い。それを頭で理解していても、「治すために必要」との思いから、その苦しさを医師に伝えず、「我慢し続ける」患者は多い。しかし、その我慢が逆に患者の命を縮めることもあるという。

「痛みを我慢していると、食欲が低下したり、不眠が続いたり、動くのがおっくうになったり、気持ちが落ち込んだりして日常生活に支障が出てきます。その結果、体力が損なわれ、命に関わることにもなりかねないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末