梅雨に悪化…不快で眠れない「むずむず脚症候群」を改善したい
RLSは、特定の原因がない「一次性」と、他の病気や服用している薬が原因となる「二次性」に分類される。
「近年、一次性の原因のひとつに神経伝達物質であるドーパミンの受容体異常が指摘されています。また、一次性の人の40%に家族歴がみられるので、近親者がRLSを発症している場合は注意が必要です」
二次性の原因には、鉄欠乏性貧血や鉄不足が起こりやすい慢性腎不全や妊婦、パーキンソン病や膠原病のほか、抗うつ薬や抗ヒスタミン薬の長期服用が挙げられる。また、鉄を結合して貯蔵するタンパク質であるフェリチンの血清濃度の値が低いとRLSを発症させやすいという。
RLSは60~70代に最も多く、加齢に伴って有病率は上昇する。男性より女性に発症しやすい傾向があるので、二次性の原因となる疾患がある人は気を付けたい。
「当院では年間約100人が新たにRLSの診断を受け、患者さんは未就学児~70代と幅広い。認知度の低さから皮膚炎やうつ病と誤診され、RLSの診断に10年かかった患者さんもいます。夜間に強い脚の不快感があれば、まずは脳神経内科を受診してください」