コーヒーとがんの関係…抗がん剤の効果を高めるとの研究も
抗がん剤はがん細胞の遺伝子を損傷させ、がん細胞にダメージを与えますが、DNAを修復させて生き延びる細胞もあるわけです。カフェインはそのDNA修復を阻害し、抗がん剤の効果を高めるのではないか、というのがその理屈です。
コーヒー以外の飲み物でも、がんのリスクが減るといわれたことがありました。1970年ごろ、「紅茶きのこががんに効く」というブームがあったのです。当時、近所に住んでいた叔母さんが、よくこの話をしていたのを思い出します。しかし、明らかな科学的根拠はなく、たちまち茶の間の話題から消えました。最近は、科学的根拠が重視されるようになったためか、この手のブームはなくなったようです。
コーヒーというと、学生時代のいろいろな思い出が浮かびます。下宿の近くにコーヒーの店がありました。モーニングサービスでは、コーヒーの他にトーストとハムと目玉焼きがセットで出てきます。アイビールックの似合うリッチな同級生が週に何回もその店に出かけている姿が、とてもまぶしく見えました。
卒業が近くなった頃、大学のある科の医局に数人の学生がよく出入りしていました。みな、勉強よりも秘書さんが出してくれるコーヒーが目当てだと口にします。でも本当は、コーヒーよりも美人の秘書さんが目当てだったのではないか、私はそう思っていました。