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清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

腹筋運動中に頭痛…脳の検査で意外な重大病が発見された

公開日: 更新日:

 筋トレ中は強く息むものですし、いつの間にか呼吸を止めていることも多い。脳の静脈圧が上昇し、脳に過剰な負荷がかかってしまいます。若い世代ならともかく、中高年の方にはあまりハードな筋トレは私はおすすめしていません。緊張型頭痛だけではなく、脳出血などの病気を誘発する可能性も出てきてしまう。

 中高年の方はランニングやウオーキングなど、激しすぎないトレーニングに変えてみるのはいかがでしょうか。

 上記の女性の場合は緊張型頭痛ですが、こんな例もありました。ある中年男性の患者さんですが、この方は自宅での筋トレが日課。ところがある日、頭部を抱え左右にひねる腹筋運動中に、頭部を右に向けて息むと、右の頭全体が腫れるような頭痛が起きることに気づいたのだそう。

 ところが、左側で同じ運動を行っても頭痛は起こらない。来院された患者さんからその話を聞き、なにかおかしいと感じた私は、すぐにMRI検査を行いました。結果、左右の前頭葉を仕切る大脳鎌という脳硬膜を発生母地とした、良性の脳腫瘍が右前頭葉にあることが判明。

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