元気な親と会える回数はもう数えるほどかもしれない
実家の片付けを親と始めたら、意外な結果に…
今年はじめ、能登半島地震がありました。そのニュースを見た時、女性の脳裏をよぎったのは、「関西地方で地震があったら、実家は物が多いから危ないかも!」ということ。
「日本は災害が多いし、関西は阪神大震災もあったし。家の中を片付けた方がいいよね。私も手伝うわ」
女性はそう両親に伝え、時には名古屋に住む妹とタイミングを合わせて帰省し、実家の片付けに取り組み始めました。
まずは動線の邪魔になっているものの片付けや処分から。実家とはいえ、いずれも両親の持ち物です。勝手に捨てる・捨てないの判断はできませんし、収納する場所も決めなくてはならない。すると、会話も増える。
「いつ買ったの?」「こんな便利なものがあるんなら、ちょっと使ってみない?」などと話していると、両親が「そうそう、これ買った時、こんなことがあったのよ」「あの時は、お父さんにいろいろ言われて腹が立ったわ」「それは、おまえがあんなふうに言うからだろ」「ちょっと喧嘩はやめてよ」と、それはそれは賑やかになる。
使いやすさを考えれば、頻繁に登場するものは取り出しやすいところに、そうでないものは奥の戸棚に。それについての両親との相談も、ともすれば「思い出話」へと脱線していく。しかし女性は、「実家の片付けは、終活でもあるけど、何より、親に元気で長生きしてもらうために、すごく役立つのでは」と痛感したそうです。
さて、みなさん。自分たちも実家の片付けを“脳活”に、と思った方は気をつけていただきたいことがあります。
それは、決して親を責めないこと。
片付けは、結構頭を使う行為。脳の活性化にも役立ちますが、子供が実家の片付けに行った時にありがちなのが、「こんなの、いらないでしょ?」「どうして取っておく必要があるの?」「おしゃべりばかりしていると、片付けが進まないから!」と責めてしまうこと。
これでは、脳を活性化させるどころか、ストレス増になり、部屋は片付いても、親の脳にとって、そして親子関係においても、いいことは何もありません。
片付けの話、次回ももう少し続けたいと思います。