がん手術後から両足がむくむ…何か病気があるのでしょうか?

公開日: 更新日:

 とりわけ足は腕と異なり、衣服で隠れやすく目につきにくい。むくみが軽度であれば気づくのが遅れ、ある日突然、蜂窩織炎を起こして病院に救急搬送される方も少なくありません。蜂窩織炎を起こしやすい方に対しては、リンパ管と静脈をつなぎ、リンパの流れを改善させる顕微鏡下リンパ管細静脈吻合術(LVA)と呼ばれる手術を行うこともあります。

 リンパ浮腫の標準的な治療は、用手的リンパドレナージと呼ばれる皮膚のマッサージで貯留したリンパ液を流し、たまるリンパ液の量を減らすために弾性ストッキングの着用を行います。圧迫治療と並行してウオーキングやエアロバイクを用いた運動療法を行うと、むくみが改善されると報告されているため、リンパ浮腫のスタンダードな治療法として世界中で行われています。

 次回はリンパ浮腫の方に有効な弾性ストッキングについてお話しします。

▽松原忍(まつばら・しのぶ)順天堂大学再生医学講座 形成外科。琉球大学卒業後、同大学胸部心臓血管外科教室へ入局。末梢血管疾患の診療に携わった後、横浜市立大学形成外科でリンパ浮腫に対する手術法を学ぶ。2020年から順天堂医院足の疾患センターでリンパ浮腫診療を開始。24年4月から現職。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり