大きくなっても続くおねしょ…子供の自尊心を傷つける前に治療を

公開日: 更新日:

 薬で夜間の尿量が適正なものになってくると、徐々に抗利尿ホルモンをうまく分泌できるサイクルが出来上がってくる。

 また、子供の膀胱の過活動は膀胱の機能の未発達が関係している。薬で膀胱の緊張を緩めて尿をためられるようにするうち、膀胱が発達し、夜間でも十分にためられるようになる。薬は複数あり、年齢や症状で使い分けたり併用したり。夜尿症の改善に合わせて減量し、最終的にゼロへ持っていく。

 アラーム療法も効果がある。欧米では第1選択肢である、夜尿症のポピュラーな治療法だ。

「センサーをオムツやパンツにつけておき、漏れた瞬間にセンサーが感知しアラームが鳴る。それで目が覚めて漏れたと気付けば、それ以上漏らさないようにおしっこをこらえる。繰り返すうち、膀胱にためられる尿が増えていきます。夜間多尿や膀胱の過活動があっても、漏らした瞬間に覚醒できれば、それ以上漏らさなくて済む。アラーム療法で子供が目覚められない場合は、親が子供を起こし、トイレに行くよう促します」

 治癒までの期間として、「治療後、半年までに80%の子供で症状軽快」「治療後2年で治癒した子供は75%以上」といった報告がある。焦らずじっくり取り組むことが必要だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し