著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【桃】「血」の滞りを改善して全身にしっかり血を送り届ける

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 指が痛くて力が入らない。強張ってモノがつかみづらい……。手指の痛みや動かしにくさは、「ばね指」と呼ばれる指の腱鞘炎であるケースが多くみられます。指を曲げたり伸ばしたりすると、ばね仕掛けのようにしか動かず、指の付け根に痛みや腫れ、熱感を感じる疾患です。親指、中指に現れる場合が多く、とくに朝に症状が強い傾向があります。

 ばね指は、指の曲げ伸ばしをする「屈筋腱」の通り道で、屈筋腱が浮き上がらないように押さえる働きがある「靱帯性腱鞘」が、炎症を起こしたことによって引き起こされます。手指の使い過ぎが大きな原因なので、スポーツや仕事で指を多く使う人や、家事の頻度が高い女性に多くみられます。また、女性の場合は更年期による炎症を抑制するエストロゲンの低下も原因のひとつとされています。そのほか、糖尿病や関節リウマチといった疾患がある場合にも発生するケースがあります。

 ばね指以外にも、手指の不調として「ドケルバン腱鞘炎」が挙げられます。こちらは、親指の使い過ぎが原因で、親指の手首側に強い痛みが現れる疾患です。

 シニアは加齢によって腱が弱くなり、損傷や炎症が起きやすいため発症しやすく、治りも悪くなる傾向があります。指の不調は、生活の質を下げる大きな原因になるもの。手にかかる負担を減らすとともに、食事も見直して対策を図りましょう。

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