少子化対策の切り札に? 世界初!AI予測モデルによる精液なしの男性不妊スクリーニング検査
世界初の「精子採取なしの男性不妊の1次スクリーニングAI予測モデル」が、英国科学誌「ScientificReports」(2024年7月31日付)に紹介され、国際的な反響を呼んでいる。男性不妊治療は少子化が進む国の課題のひとつだが、診断に必要な精液検査のハードルが高いことが治療の障壁となっている。この技術により血液検査のみで男性不妊リスクの判定ができれば、治療が必要な男性が浮き彫りになり、男性不妊治療は大幅に進む。AI予測モデルの開発者で論文の筆頭執筆者である、東邦大学医学部泌尿器科学講座准教授の小林秀行医師に話を聞いた。
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「私たちは、血液検査によるホルモン値の測定だけで男性不妊リスクを測定するAI予測モデルを、2011年から10年間に男性不妊の検査で訪れた3662人の精液ならびにホルモン検査の臨床データを用いて構築しました。その精度は約74%で、男性不妊症の中でも最も深刻な非閉塞性無精子症(精子が通る管は正常だが、何らかの原因で精巣で精子の生産ができなくなり無精子症と診断されたケース)では100%の正答率でした」