大阪国際がんセンターでミス発覚…診断や治療に疑念あればカルテ開示を
欧米では、検査結果はもちろん、患者が自分のカルテや検査結果を閲覧することもできます。
たとえばフランスでは、スマホのアプリで自分のカルテは閲覧自由です。あるとき、パリに住む日本人から医療相談を受けた際、カルテや画像データがまとめてメールで送られてきて驚いたことがあります。
欧米に比べると、日本はかなり遅れていますが、患者が病院と医療情報を共有すれば、医療の透明性がより高まります。医療ミスも未然に防ぐことができ、ひいては患者のヘルスリテラシーも高まるでしょう。
実は、患者の請求に応じてカルテを開示することは、個人情報保護法で病院の義務となっています。その理由を示す必要もありません。厚労省も「診療情報の提供等に関する指針」の中で「(カルテ開示の)申立ての理由の記載を要求すること、申立ての理由を尋ねることは不適切である」としているのです。
診断や治療などに疑問や疑念があれば、カルテの開示をもっと積極的に求めるべきでしょう。もちろん、カルテのコピーも可能です。