キャッシュカードと暗証番号の把握は必須…元気なうちに預貯金の確認を
参考までに、すでにある口座をネットバンキングで使えるようにする手続きは、働き盛り世代なら銀行に足を運ぶことなくネットでできる。しかし、名義人が高齢者だと昨今の詐欺事件の横行などから、「〇歳以上は窓口対応のみ」といった条件を課す金融機関が増えている。HPなどでしっかりチェックしておきたい。
なお、レアケースながらタンス預金の有無も確認しておいたほうがいい。千葉県に住むNさんは、急病で入院した高齢の母から「実は床下収納庫の一番奥に現金を保管している。アンタが管理して」と頼まれた。確認すると、ビニール袋に入った海苔の缶が3つあり、それぞれに1万円が100枚入っていたという。
株についても同様の対応が必要だ。所有している株式が誰の名義で何株あるのか。そして、どのような方法で取引をしているのか。ネットを利用しているならログイン情報さえわかれば比較的全体像をつかみやすいが、電話取引のみで何年も塩漬け状態の株があるかもしれない。配当金の有無も含め、今後の運用をどうしたいのか相談しておこう。