キャッシュカードと暗証番号の把握は必須…元気なうちに預貯金の確認を
親に対してなかなか聞きづらいこと。それはズバリ「お金」の話ではないだろうか。高齢の親だと死んだ後のことを想定しているようでためらってしまうのは当然だ。それでも確実に老いは進む。老いていけば認知面の衰えから、資産の把握が難しくなる可能性が高い。元気なうちに最低限のことは尋ねておくべきだ。
預貯金はその最たるもの。とはいえ、具体的な金融機関名や通帳、届け出印の置き場所は後でいい。まずはキャッシュカードと暗証番号の把握をしておきたい。それさえできていれば、親が病気やケガで介護状態になってしまった時の急な出費に、子供がATMで対応することができるからだ。
かなり高齢の親だと手続きが面倒、操作がよくわからないなどの理由でキャッシュカードを作っていないケースもあるだろう。帰省などのタイミングで一緒に銀行に行き、作製を手伝ってあげることをお勧めしたい。
また、すでにネットバンキングを利用しているなら、ログイン情報もぜひ共有しておこう。遠隔介護になっても子供が必要な支払いや振り込みに対応することができるからだ。キャッシュカードと違い、24時間、いつでも、どこからでも操作できるのが利点だ。もちろん、こうした操作は親や他の相続人の同意を得てから実行することを忘れずに。