和歌山で地震が頻発…本当に南海トラフと無関係なのか?

公開日: 更新日:

 30年以内に「南海トラフ」を震源とするマグニチュード(M)8~9クラスの地震が発生する確率は、70~80%――。

 これは「南海トラフ地震」の前兆なのか。先月中旬から今月にかけ、和歌山県北部を震源とする地震が頻繁に発生している。15日未明にも震度5弱、震源の深さ約4キロ、M4・6の地震があった。和歌山県内で震度5弱以上の揺れを観測したのは、2011年7月の震度5強以来、約10年ぶりのことだ。

 和歌山県の下には、地震を引き起こす「地震の巣」のようなものがあるとされ、和歌山地方気象台は「(同県北部は)もともと地震が多く、大半が陸の岩盤の浅い所で起きており、南海トラフ巨大地震とは震源の深さやメカニズムが異なる」と分析。「南海トラフ地震」との関連を否定している。ただし、1週間ほど震度5弱程度の地震に注意するよう呼び掛けている。

 その一方、立命館大環太平洋文明研究センター長の高橋学教授はこう警告する。

「深さ10キロ以内でユーラシアプレートがフィリピン海プレートに圧迫されて割れるのが、内陸直下型地震です。これに対し、深さ40~50キロでフィリピン海プレートの上面とユーラシアプレートの下面の境界でズレが生じ、ユーラシアプレートがはね上がると南海トラフ地震になります。震源が深さ40キロであれば直接、南海トラフに関わります。今回は深さ4キロで内陸直下型地震ですが、深さ10キロ以内だとしても南海トラフの原因になり得ます」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ