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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

SAPIX、日能研…中学受験「学習塾」の栄枯盛衰

公開日: 更新日:

 それまでほとんど、裕福な家庭の子どもに限られていた中学受験が平均的な家庭の間でも増えだしたのは1960年代。政府が所得倍増計画を打ち出し、日本経済が右肩上がりで成長していた時代である。麻布や開成といった私立中高一貫校や、東京教育大附属駒場(現筑波大附属駒場)などの国立中高一貫校が躍進。大学入試で華々しい活躍を見せ始めると、中学受験戦線も一気に過熱する。そこで中心的役割を果たしたのが、受験を前提とした学習塾だった。

■日進を知らずして中学受験を語れなかった1960年代

 そんな中、首都圏の受験戦線を席巻していたのが日本進学教室、通称「日進」である。小学6年生を対象に毎週日曜日、テストを実施。「難関校の受験を目指す小6の8割以上が日進に通っていたんじゃないかな」と振り返るのは60代の麻布OBだ。

「テストのあとに授業も少しはやっていたんだろうけど、ほとんど記憶にない。とにかく、テスト、テストの繰り返し。そして、その結果が翌週に発表される。上位にくるのは、いつも同じ顔ぶれ。どんなヤツかはわからないんだけど、名前だけは覚えてしまった。麻布に入学したら、見たことのある名前の生徒がクラスにいっぱいいるので、驚いた記憶がある」

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