トカラ列島・群発地震の不気味 南海トラフ大地震で「日本沈没」は起こるのか? 専門家の見解は…
世界中でフィリピン海プレートの動きが活発になっている。今月4日に群発地震の始まった鹿児島県のトカラ列島では10日間で295回の地震が発生し、14日にはインドネシア付近フローレス海(M7.6)で大きく揺れている。南海トラフの大地震の引き金となるプレートだ。
TBSの日曜劇場「日本沈没ー希望のひとー」は原作小説とは異なるラストを迎えた。ドラマでは日本沈没が途中で中断し、「北海道と九州」が残ったが、最近は日本全国で地震が相次ぎ、不安を覚えた人も多いだろう。実際、関東や日本列島が沈むのは理論上、どのくらい現実的なのか。
過去に東大地震研究所(HP)は、映画「日本沈没」の公開にあわせて「日本が沈むことはないのですか?」という問いにこう答えている。
〈映画では、メガリス(マグマの塊)の沈降によって日本列島を押していたプレートが日本列島を引っ張ることになり、日本が沈没します。そのようなことになったとしても、沈むためには100万年もの時間がかかります〉
万が一沈没しても短期間ではない。これは歴史が証明しているという。たとえば、南海トラフ側に突出した室戸岬、足摺岬などは、海面近くの平坦な地形が、現在は約200メートルの高さに隆起して海岸段丘となっている。海溝型地震のたびに数メートルずつ隆起した結果だという。