ポーランド人青年が開発した「全地形対応救急トレーラー」が人道賞! きっかけは隣国ウクライナへの侵攻
開発のきっかけになったのは…
ピョートルさんがライフ・チャリオットを開発するきっかけになったのは、隣国ウクライナへのロシアの軍事侵攻だ。
負傷者が自動車のトランクに乗せられて後方搬送されたり、厳しい地形のために搬送そのものが困難な状況などをニュースなどで目の当たりにして、全地形対応の救急搬送用トレーラーの開発を決意したという。
開発した2台のプロトタイプが、ウクライナ軍の医療部隊とポーランドのボランティア医療部隊に提供され、山道、森林、洞窟、鉱山などあらゆる地形でテストされた。そしてそのフィードバックに基づいて改良を繰り返した。
掃除機で知られるダイソン社の創業者で財団理事長であるジェームズ・ダイソン氏(76)は受賞後の声明で次のように語り、ピョートルさんの発明を称賛した。
「ライフ・チャリオットはどんな車両でもけん引可能なので、搬送中に医療従事者は手持ちの医療器具で救命活動を行うことができます。 また、現場で医療従事者からのフィードバックに応えて、反復的な設計プロセスが継続されているのは素晴らしいことです」
ピョートルさんは受賞コメントで「ライフ・チャリオットが、最前線での避難であろうと、アクセスできない場所での事故の救助であろうと、これからも救命活動に活躍することを願っています」と語った。
現在、ライフ・チャリオットを山岳救助に使用できるよう改良を続けているそうだ。